BIKE the Way - MTBの楽しみ方 -

趣味の自転車(主にMTB)の楽しみ方を提案するブログです。

MTB 増えすぎた タイヤサイズ 26 27.5 29 セミファット etc… 【保存版】

最近は27.5インチと29インチが主流になりつつあるMTBですが、ファットバイクにセミファットやプラスサイズと言った呼び名で判り辛かったり。。。

というワケで、タイヤサイズについてまとめてみましょう。

 

あ、それから、タイヤサイズの表記ですが、製品サイズで”27.5×2.3”と言った記載のモノを、便宜上タイヤ幅2.3インチと呼んだりしますが、本来はこの2.3はタイヤ幅ではなく、リムからタイヤトレッド面までの高さ(厚み)を表記しています。

タイヤの断面が円形に近いので、高さと幅の数値も近いため紛らわしいのですが、高さが大きくなればそれにつれて幅も広くなります。

タイヤ自体も、メーカーの考え方によってトレッド面がラウンドしているものや、フラット目でサイドブロックが張り出しているものなどあり、同じ2.3表示でも随分タイヤ幅が違うものがあるのはこのためです。

昔はTIOGAやKENDAは太め、MAXXISやIRCは細目なイメージでした。

最近は専門誌などでもこの辺の記載が?!と思うことがありましたので、補足しておきます。

 

f:id:holeshot:20190310112039j:plain

①26インチ

今となってはオールドスクールになりそうですが、以前は26インチが主流でした。

最近は小柄な人用やダートジャンプバイクでの使用が多くなっています。

27.5インチが主流となったため、ダートジャンプ系以外のタイヤの選択肢も少なくなっています。

高速巡行やギャップの乗り越えについては27.5や29には叶いませんが、最近流行り?のパンプトラックや整備されたコースでは全く劣りません。

むしろ、バイクの上で荷重移動しやすくアクションに対する反応も良いため、バイクコントロールを楽しみたい人にはオススメです。

更にコンパクト且つクイックに楽しみたい人は24インチというマニアックな選択肢もありますが、国内ではほぼ絶滅危惧種ですね。(英国辺りではまだまだ現役)

2.3~2.5幅のタイヤでトレイルを遊ぶととっても楽しいです。

 

②26インチプラス(26セミファット)

26と同じリムサイズで、2.8~3.0幅のタイヤになります。(リム幅はもちろん広くなっています)

タイヤ外径は27.5に近いためそこそこ転がりますが、27.5ほどではありません。

タイヤのエアーボリュームを生かした乗り心地と転がりで、26のマイナス面をカバーしてとっても楽しいのですが、国内では、SurlyやWTB位で展開が少なく、かなりマニアックなジャンルとなっているのが残念です。

 

③27.5インチ(650B)

元々は650Bと呼ばれるランドナーの規格だったようですが、27.5インチの呼び名で26インチのカンフル剤的に起用されたサイズで、現在、一番ニュートラルな存在です。

身長もある程度低い人から乗れて、26に比べて安定感もあり、転がりの軽さも実感できます。

29に比べて、よりオールラウンドに使えるサイズになるかと思います。

主流は2.1~2.4幅ですが、フレーム側でチェーンステーに余裕があれば2.6幅のサイズが増えてきたので、セミファットに近い乗り味も楽しめます。

実はこの2.6がセミファットより楽しいのではないかと・・・

 

④27.5プラス(27.5セミファット)

27.5と同じホイールサイズに2.8~3.0タイヤを組み合わせたもの。(リム幅はもちろん広くなっています。)

こちらもタイヤ外径は29に近くなっており、そのエアーボリュームを生かした乗り心地やグリップ感で人気です。

初心者にも乗りやすく、これからさらに増えていくと思われるジャンルです。

フレームによっては、29インチのタイヤが入れば互換性もあるため29と27.5プラスの両方楽しむことが出来ます。

 

⑤29インチ

26や27.5に比べて外径が大きいため、漕ぎだしは重いが、ある一定以上の速度が維持できれば楽に高速巡行ができる。

このため、クロスカントリーレースやツーリング向きだが、最近はロングストロークバイクと組み合わせて、その悪路走破性を最大限に発揮すべくダウンヒルバイクにも採用が拡大している。

2.1~2.3幅位が主流ですが、2.6まで入るフレームもあり。

ダウンヒルでは2.5幅前後だが、こちらはタイヤケーシングのしっかりした、より剛性の高い(重い)タイヤでの使用となります。

身長が低い人には、ライディングスタイルによっては辛い場合もあり。

こちらも、フレームによっては、27.5インチプラスのタイヤが入れば29と27.5プラスの両方楽しむことが出来ます。

 

⑥29インチプラス(29インチセミファット)

29と同じホイールサイズに2.8~3.0タイヤを組み合わせたもの。(リム幅はもちろん広くなっています。)

そのエアーボリュームを生かした乗り心地やグリップ感で人気ですが、その走破性はファットバイクを除くMTBの中で最強かもしれません。

あとはその走破感や安定性が好かどうかですね。

 

⑦ファットバイク

26インチの超幅広リムに3.8~4.8インチ幅の極太タイヤを履かせたもの。

元々は砂浜や雪上でも走行できるものとしてつくられたマニアックなものでしたが、その圧倒的なエアーボリュームを生かした走行感が面白く、廉価車が量販店でも販売されるほどになりました。

フルサスの超極上バイクもあるようですが、このタイヤボリュームを楽しむことこそ本来の楽しみ方なので、ぜひリジッドバイクで低圧でのボヨンボヨン感を楽しんでほしいと思います。

 

それぞれに特徴は有りますが、レースが目的でなければ、自分の遊び方に合ったものを選べば良いと思います。

これから始める方には、特に方向性が固まってなくて、身長の問題が無ければ27.5プラスをお勧めします。

一番癖がなく、オールラウンドに使用できます。

 

そしてどのサイズも、タイヤの空気圧は必ず調整して乗ってみてください。

フレームが硬いとか柔らかいとか以上にタイヤの空気圧での乗り味の変化の方が大きいですよ。

同じタイヤでも空気圧1.0気圧で乗るのと、2.0や3.0で乗るのとでは全くフィーリングが違います。

太いタイヤほど、リム打ちパンクのリスクが低く、低圧で乗れるのでそのエアーボリュームの恩恵を受けることが出来ます。

ファット系バイクだと、舗装路でサイクリング時は3気圧、山では0.8気圧なんて使い方もありだと思います。

 

私の場合、舗装路でも長距離乗ることがほぼないので、2.3~2.4幅のタイヤで、1.3~1.6気圧程で乗ってます。(体重60kg弱)
これで、山でもガレ場でリム打ちしないでギリギリ位で、タイヤが変形しながらグリップ感もあり乗り心地も良いところですね。

 

このあたりは、乗り方や好みもあるので色々試して一番のお気に入りセッティングを探ってみてくださいね。